相続手続きの費用
1 相続手続きには様々な費用がかかる 2 戸籍や住民票(戸籍の附票)の収集にかかる費用 3 銀行の口座解約にかかる費用 4 不動産の名義変更にかかる費用 5 車の名義変更に係る費用 6 相続手続きは専門家にご相談を
1 相続手続きには様々な費用がかかる
ある人が亡くなり相続手続きが必要となったときには、その相続をする人は、相続手続きのために様々な費用の負担が発生します。
相続手続きについて行政書士などの専門家を利用する場合には、その専門家に手数料を支払う必要があります。
そのため、専門家を利用せずに自分で行うことを検討される方も一定数いらっしゃいます。
しかし、相続手続きを自分でするとしても、手続きに必要な書類を集めるために必要な費用や手続きそのものにかかる費用がありますので、どのような費用が発生するかについては事前に把握されておくとよいでしょう。
2 戸籍や住民票(戸籍の附票)の収集にかかる費用
相続手続きを行う場合には、まず戸籍の収集が必要です。
戸籍によって、相続手続きが必要となる金融機関や法務局などは亡くなられた方(被相続人)の相続関係を把握し、手続きを行う人が被相続人の相続人であることを確認することができるようになります。
戸籍は相続人であれば、本籍地を管轄する市区町村において発行を依頼することができますし、一定の関係性であれば、本籍地以外の市区町村でも発行が可能です(広域交付制度)。
参考リンク:名古屋市・令和6年3月1日より、本籍地が市外の戸籍証明書等を取得できるようになりました
戸籍には、戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍と作成理由や時期によって様々な形式がありますが、それぞれの発行にはおおよそ450円から750円の手数料が発生します。
また、被相続人や相続人の住所について調査が必要となる場合には、住民票やそれに代わる資料となる戸籍の附票を市区町村で取得する必要がある場合がありますが、その手数料はおよそ100円から300円であることが多いです(名古屋市の場合は300円です。)。
3 銀行の口座解約にかかる費用
被相続人名義の預貯金口座を解約する必要がある場合があります。
その際に、多くの金融機関では、相続手続きとしての口座解約については、手数料を0円としている金融機関がほとんどです。
一方で、預貯金を誰がどれくらい受け取るかを確認するために残高証明書を取得する場合や、預貯金の入出金を確認し、引き出された現金がないか調査するために取引履歴を取得する場合には、手数料が必要となる場合があります。
これら証明書の発行手数料は金融機関毎に異なります。
残高証明書の場合は、550円から2200円前後で取得できる場合が多いようです。
また、取引履歴については、かなりばらつきがあり、過去10年分の記録を取得するとしても取得する期間に関わらず、770円で取得できるところもあれば、1か月の記録ごとに330円の手数料が必要となり、10年分の記録を取得するために39600円を支払う必要がある金融機関もあります。
こうした記録の調査を行う場合は、依頼する前にいくらかかるのか確認するとよいでしょう。
4 不動産の名義変更にかかる費用
戸籍等の必要書類を集め、遺産分割協議を行うあるいは遺言書のとおりに、不動産の名義変更をその不動産を管轄する法務局で行う場合には、手続きを行う際に登録免許税を支払う必要があります。
その金額としては、その不動産の固定資産税評価額(複数ある場合はその合計額)の1000円未満を切り捨てた課税価格の0.4%(100円未満切捨て)となります。
この金額を名義変更の申請を行う際に印紙等で支払う必要があります。
参考リンク:名古屋法務局・不動産登記事務について
一方で、令和9年3月31日まで(延長の可能性あり)は、相続により、土地を取得した方が相続登記をしないで死亡した場合の登録免許税については免除する免税措置がありますので、先代名義のままの不動産を相続する場合には、利用するようにしましょう。
同じく、令和9年3月31日までは、100万円以下の土地について相続(法定相続人への遺贈を含む)する場合には、登録免許税を免除する免税措置がありますので、小さな土地や価値の低い土地を相続する場合には、利用するようにしましょう。
ただし、これらの免税措置を利用する場合には、法律上文の適示を行うなどする必要がありますので、こちらの手続きを忘れずに行う必要があり、これぞ怠ると課税される可能性がありますので、不安な場合は専門家を利用されることをお勧めいたします。
参考リンク:法務局・相続登記の登録免許税の免税措置について
5 車の名義変更に係る費用
被相続人名義の車の名義変更を行う場合にも費用がかかります。
名義変更を運輸支局(陸運局)において行う場合の申請時に支払う自動車検査登録印紙代としまして、500円の印紙が必要となります。
また、車には乗らないが、形見として遺す場合や価格が上昇してから売却するようにするためには、合わせて一時抹消手続き(一旦登録を解除し、保管のための手続きのこと)を行う必要がありますが、その場合は、350円の印紙が必要となります。
参考リンク:中部運輸局 愛知運輸支局・自動車の登録
他にも、住所地が変わりナンバープレートを変える場合は、ナンバープレート代として2000円前後かかります。
また、警察署で車庫証明書を取得する必要がありますが、これは管轄警察署において、手数料として2500円前後必要となります。
6 相続手続きは専門家にご相談を
このように相続手続きには、費用が掛かる物が多くあり、事前に把握することが難しい場合があります。
そのため、相続手続きを自分で行う前に、行政書士などの専門家に相談を行い、おおよその費用などの見通しを立てられることをお勧めいたします。
お手続きの方法を工夫すれば、費用の負担を通常よりも小さくできる場合もありますので、そのような手続きを見落とさないようにしましょう。
また、費用以外にも手続きの流れなどを確認いただき、手続きが複雑で負担が大きいと感じるようであれば、お手続きについて専門家にご依頼されることをご検討ください。






























